2011年3月11日。東京電力福島第一原子力発電所は、東日本大震災の地震により電源を喪失し、冷却システムが故障。核燃料がメルトダウン、そしてメルトスルーするという現実の世の出来事とは思えないことが起きた。翌12日に1号機が水素爆発を起こし、15日の3号機の黒煙が噴き出す大爆発と、思い出すこともおぞましい放射能の放出が起こり、空も、山も、海も、イノシシも、牛も、馬も、鳥も、虫も、そして人々も被曝をした。
原発事故の同じ年の11月13日に「いわき放射能市民測定室 たらちね」は、人々の命の存続に関わる測定を行うため、測定室を開所し、2年が過ぎようとしている。
2年が過ぎて、なにが変わったか?私たち地域住民が放射能の知識を少し得た程度の変化だけ、大きなことはなにも変わらない。
原子力発電所では、放射能による高濃度汚染水が毎日、漏れだし、大地に浸みこみ、海に流れだし、とめどない地下水の汚染と海の汚染がエンドレスで続いている。
人々の心は疲れ、子どもの人権の尊厳は語られず、いつ崩れるかわからない4号機におびえる暮らしから解放される日は、まだまだ見えてこない。
私たち地域住民は、この状況の中、自分たちの行く末を自分たちで考え進まなければならない。
「いわき放射能市民測定室 たらちね」が2周年を向かえるにあたり、この地域に暮らす多くの人々それぞれが事故の検証を行い、ふりかえり立ち止まり、私たちの、そして大切な子どもたちの「今」と「未来」をみんなで考えてみませんか?
放射線の専門家であり、がん治療の専門家でもある西尾正道Dr.のお話を聞きながら、今の変わらない状況をどうとらえ、そして、どう生きるのかをじっくり感じてみましょう。
多くのみなさまのご参加をお待ち申し上げております。
西尾 正道 (にしお まさみち) プロフィール
1947年函館市生まれ
1974年札幌医科大学卒業
卒後、(独)国立病院機構 北海道がんセンター(旧国立札幌病院)で39年間がんの放射線治療に従事
2013年4月より、北海道がんセンター名誉院長,北海道医薬専門学校学校長,北海道厚生局臨床研修審査専門員
著書に,「がん医療と放射線治療」(エムイー振興協会),「がんの放射線治療」(日本評論社),
「放射線治療医の本音一がん患者2 万人と向き合って一」(NHK 出版)
「今,本当に受けたいがん治療」(エムイー振興協会),
「放射線健康障害の真実」(旬報社)
その他,医学領域の専門学術著書・論文多数
『わからないから安全だ』ではなく、『わからないから危険だ』として対応すべきであるという考えのもと、
福島の放射線健康リスク管理に対する批判と今後の被曝医療体制を再構築する政策を提言し、東京と福島で
政府要請書を公表し、講演を行うなどの活動を通して被曝と向き合っている
2013年3月スタートの『たらちね甲状腺検診プロジェクト』顧問
日時: 2013年10月26日(土) 13:30開場 14:00開演~16:30終了
場所: いわき市文化センター4F 大会議室
〒970-8026 福島県いわき市平字堂根町1-4
℡ 0246-22-5431
交通アクセス: JPいわき駅より徒歩15分 / 駐車場69台
その他駐車場: いわき市公共駐車場(無料) / 十五町目駐車場・新川駐車場(3時間無料)
参加費: 無料
託児: 有 2歳以上のお子さんから ※託児申込締切 10月18日(金)
託児の申込: FAX 0246-92-2526 / E-mail tarachine@bz04.plala.or.jp
主催: NPO法人 いわき放射能市民測定室 たらちね
講演会問い合わせ: ℡ 0246-92-2526 / E-mail tarachine@bz04.plala.or.jp