セシウム134

セシウム134の半減期は2年です。β線を放出しながらバリウム134に壊変します。壊変する際に多くのγ線を放出するため、γ線放射能測定器で測定をすることができます。呼吸や食事からの体内への取りこみで内部被曝が心配されます。セシウム134は体内のすべての臓器に蓄積されます。脱毛や不妊、がんや心臓病、血液の病気などの危険があるといわれています。


セシウム137

セシウム137の半減期は30年です。β線を放射しながらバリウム137に壊変します。壊変後のバリウム137からγ線が放出されるのでγ線放射能測定器で測定をすることができます。セシウム134と同じく、呼吸や食事からの体内への取り込みで内部被曝の心配があります。身体のすべての臓器に蓄積されるので、健康への影響が心配されます。


トリチウム

トリチウムは、水素の放射性同位体であり、水に溶けやすい独特の特性があります。β崩壊による元素移転によって別の原子ヘリウムに置き換わります。水素がヘリウムに置き換わり体内では水素として機能しなくなり、DNA、RNA、蛋白質、酵素が壊滅的なダメージを受ける可能性があります。脳腫瘍、先天性奇形、白血病、小児ガンの増加が心配されています。


ストロンチウム90

ストロンチウムはカルシウムと化学的性質が非常に似ています。そのため、体内に摂取されると大部分が骨に取り込まれてしまい、放射性核種であるストロンチウム90が骨に蓄積した場合、深刻な内部被曝を引き起こし、骨腫瘍及び白血病の危険性が指摘されています。ストロンチウム90の核分裂反応による生成割合は、セシウム137と同程度です。


放射性物質の基準値

食品群 基準値(単位:ベクレル/kg)
一般食品 100
乳児用食品 50
牛乳 10
飲料水 10

※放射性ストロンチウム、プルトニウムなどを含めて基準値を設定
食品中の放射性物質の基準値についての概要はこちら「厚生労働省(http://www.mhlw.go.jp/shinsai_jouhou/dl/20130417-1.pdf)」をもとに作成