この度、認定NPO法人いわき放射能市民測定室たらちね は、福島県教育委員会の後援承認をいただき、子どもの保養事業案内のチラシを各市町村に配布させていただきました。しかし、内容の一部に当法人と福島県の認識に相違があることがわかり、県教委と協議の結果、後援を取り下げることになりました。
問題とされた箇所は、保養の必要性を説明するために参考として掲載した、子どもたちの内部被曝の現状を示す尿中セシウムの測定結果のグラフについてです。
福島県ではホールボディカウンターによる測定結果から内部被曝を認識していますが、当法人では、ホールボディカウンターによる測定結果に加え、さらに詳細な測定ができる尿中セシウムの測定結果を重視し内部被曝を認識しています。
それは福島県では実施していない測定方法であり、その方法から導き出した内部被曝の値は、県の内部被曝の認識にはつながらないということでした。
福島県教育委員会では、子どもの保養事業実施案内についての後援承認は問題ないという見解です。そのため、双方で話し合い、チラシを作成し直すことなど検討しましたが、時間と予算に余裕がないので、この度の後援を取り下げるという結論に至りました。
ベラルーシでは、チェルノブイリ原発事故発生から37年経った現在も、国が子どもの保養事業を継続し実施しています。そこでは、身体の健康だけでなく、心の健康も見守っています。今回、内部被曝の認識方法の相違により後援は取り下げになりましたが、保養事業が必要ないという福島県の見解でないことはご理解ください。
配布にご協力いただいた皆さまには、取り下げのお知らせが配布後になってしまった地域もあり、誠にご迷惑をおかけいたしました。
認定NPO法人いわき放射能市民測定室たらちね
福島県いわき市小名浜花畑町11番地の3
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