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週刊文春に掲載された広河隆一氏の記事に関して

NPO法人いわき放射能市民測定室「たらちね」は、2011年3月11日の東日本大震災による福島第一原発事故の被害から子どもたちを守るため活動を開始しました。測定室の開所にあたり、海外や日本国内の各所から支援をいただきました。その中の一部に、広河隆一氏(以下、「広河氏」といいます。)が代表を務めるDAYS放射能測定器支援募金からの支援がありました。広河氏は、「たらちね」の保養事業の連携団体の一つであるNPO法人沖縄・球美の里(以下、「球美の里」といいます。)の名誉理事長に就任しておりました。
 
週刊文春2019年1月3日・10日号に掲載された広河隆一氏の記事に関して、昨日(2018年12月25日)、球美の里から連絡がありました。週刊文春に掲載の記事の内容と、その事実確認についてでした。事実確認の結果は、広河氏が、週刊文春の取材に応じられた方々の気持ちに、その当時、気がつくことができず、傷つけたとの認識を持っていなかったこと、傷つけたとの認識を持ち得ないまま今日に至ってしまったこと、さらに、その事実確認によって、今回掲載された記事で声を上げられた方々以外にも、同種の件があったことが判明したということでした。
 
長年にわたってDAYS JAPAN誌の編集長、発行人としてかかわり、チェルノブイリ原発事故や福島原発事故で人権問題を主とした救援活動を行ってきた広河氏が、立場を利用して意に反する関係を要求し、被害者の方々の尊厳を傷つけてしまったことは、極めて残念なことであり、決して許されないことだと考えます。「たらちね」は、週刊文春に掲載されている広河氏の行動や発言を看過するわけにはいかず、これに与する立場ではないことを鮮明にいたします。
 
これまで「たらちね」では、保養事業を通じ球美の里と連携で福島の母子への支援を行ってきました。この活動の理念に照らしても、その意義や信念そのものが問われる極めて深刻な事態だと認識しております。
 
球美の里では、この度の問題により、広河氏の名誉理事長解任を決定しております。
 
こうした事態をふまえ、「たらちね」として今後、広河氏とは一切の関係を持たないことといたしました。
 
広河氏が、自ら本件について誠実な対応を取ることを求めるとともに、二度とこのような被害が出ることがないよう、切に願います。この度のことで、日頃より「たらちね」の活動にお力添えをいただき、ともに活動してくださる方々、また関係者の方々に多大なるご心配をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。
 

2018年12月26日
NPO法人いわき放射能市民測定室たらちね